『穴の位置を少し変えただけだから、新しい図面を送れば伝わるはず』。部品の設計を見直したとき、そんなふうに思うことはありませんか。加工を依頼する側と受ける側で見ている図面が違えば、小さな変更でも仕上がる部品に違いが出てしまいます。
今回は、図面を変更したときに何を共有すると行き違いを防ぎやすいのか、具体例で考えてみます。
新しい図面と、変更点を一緒に伝える
たとえば、丸い部品の外径はそのままで、横からあける穴の位置だけを変えたとします。図面全体がよく似ていると、受け取った側が変更箇所を探すのに時間がかかることがあります。
この場合は『穴の中心から端面までの距離を変更』『外径・全長は変更なし』のように、変わった部分を短い文章で添えると確認しやすくなります。ただし、説明文だけで加工を進めるのではなく、最終的に使う図面と内容が一致していることが大切です。
日付だけでなく、図面の版を区別する
『最新版』『最終版』というファイル名は分かりやすそうですが、その後にもう一度変更すると、どれが最新か迷いやすくなります。図番に加えて改訂番号や改訂記号を付け、メールなどにも同じ情報を記載すると照合しやすくなります。
たとえば『部品A・改訂Bを今回の製作用に使用』と明記すれば、見積もり時に送った図面との違いを確認できます。番号の付け方は会社ごとに違っても、双方が同じ版を指していると分かることが重要です。
材料手配や加工が進んでいる場合は?
図面を差し替えたからといって、それまでの作業を必ずそのまま使えるとは限りません。材料をすでに切断していたり、変更する箇所を加工済みだったりする場合もあります。
寸法を小さくする変更でも、つかむ場所や後工程への影響によって対応が変わります。『少し削れば済む』と判断する前に、現在の進み具合と、変更後の形状に対応できるかを確認する必要があります。費用や納期への影響も、変更内容と進捗を合わせて考えます。
変更連絡でそろえておきたい情報
- 対象の図番と部品名
- 旧版と新版の改訂番号
- 変更した箇所と、その内容
- 今回の注文で使用する図面
- 必要数量や希望納期にも変更があるか
『参考として送った図面』と『製作を依頼する図面』も区別しておくと安心です。検討中の図面であれば、その段階であることを伝えておきましょう。
金属加工は、図面の形をつくる仕事であると同時に、図面の意図を共有する仕事でもあります。変更点を一緒に確認するひと手間が、つくり直しや確認の行き来を減らす助けになります。
図面変更を伴う部品加工について、お問い合わせはお気軽にどうぞ
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